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SolanaのConfidential Balances
ブログ/開発

Confidential Balances:Solanaエコシステムにおける機密性の強化

ソフトウェアエンジニア、Solana FoundationXのKelvin BonillaLinkedInのKelvin Bonilla
読了時間:4分

Token 2022の機密機能に関する以前の記事では、当時「Confidential Transfers」と呼ばれていたトークン拡張機能について解説しました。

現在、この機能は Confidential Balances という名称の下で、より包括的な拡張機能群へと発展しています。規制遵守を損なうことなく、資産所有者とトークン発行者に新たな機密性レイヤーを提供します。

以下では、最新の進展と、それによってSolana上でより柔軟なトークン移動を機密性を保ちながら実現する仕組みを詳しく見ていきます。

おさらい:機密機能

SolanaのToken2022プログラムでは、トークン発行者がトークン数量を一般には「非公開」にできる専用の拡張機能が導入されました。

ここでは「プライバシー」ではなく、この技術をより正確に表す 機密性 という用語を使用します。 

機密トランザクションの基本的な手順は、通常次のとおりです。

  1. 入金:公開されているトークン残高を機密状態に変換します。
  2. 適用:入金したトークンを確定(「適用」)し、利用可能な機密残高に反映します。
  3. 送金:等価性証明、有効性証明、範囲証明などの暗号学的証明を利用して機密性を維持しながら、機密残高を受取人へ移動します。
  4. 適用 (受取人側):受取人は、新たに受け取った保留中のトークンを利用可能な機密残高に反映します。
  5. 出金 (任意):必要に応じて、機密トークンを公開トークン残高へ戻します。

これらすべての手順では、内部で 準同型暗号 とゼロ知識証明(ZKP)を利用しています。これにより、合計値を隠したままでも、システムは正しさを検証できます。 

これらの手順の詳細については、「Confidential Balances製品ガイド」をご覧ください。

Confidential Balancesの新機能

包括的な拡張機能群

「Confidential Balances」は、単なる機密送金機能ではありません。暗号技術によって強化されたさまざまなトークン拡張機能を包括する名称であり、次の機能が含まれます。

  • Confidential Transfers:暗号学的プリミティブを使用して送金額を秘匿します。
  • Confidential Transfer Fee: Transfer Fees拡張機能と同様に、同じ暗号学的プリミティブを使用して手数料の機密性を実現します。
  • Confidential Mint and Burn:移動中のトークン数量を隠すだけでなく、トークン発行者は発行またはバーンされるトークン数も秘匿できます。

現在の実装:RustバックエンドとWallets-as-a-Service

Solanaの開発者は、こうした機密フローを制御するための純粋なRustによるリファレンス実装をすでに構築しています。サーバー側のソリューションがユーザー命令を管理し、ZK証明を生成して、暗号鍵を処理します。 

ユーザー向けウォレットでのネイティブ対応はまだ発展途上ですが、第三者が高度な暗号処理や負荷の高い作業を担う「Wallets-as-a-Service」モデルによって、一般ユーザーへの普及が加速すると考えられます。

今後の展望:JavaScript ZK証明ライブラリ

次に期待される重要な節目は、まもなく登場する JavaScriptベースのZK証明ライブラリ です。これらが利用可能になれば(2025年後半を予定)、開発者は証明をその場で生成・検証できる、使いやすいブラウザウォレットやモバイルウォレットとの連携を構築できます。 

これにより、次のような進展が期待されます。

1. クライアント側での証明生成 

暗号化や証明を処理するために、個別のRustベースのサーバーや特別な命令は不要になります。Webウォレットやモバイルウォレット内で直接処理できます。

2. 機密残高のネイティブサポート 

Phantom、Backpack、その他のウォレットが一時的な証明生成機能を組み込むことで、ユーザーは手間を最小限に抑えながら、機密性を保ってトークンを送信できるようになります。

3. コンプライアンスの効率化 

任意の「監査キー」とフロントエンドでの証明生成を組み合わせることで、コンプライアンスフレームワーク内で機密トークンを監視できるようになり、機関や規制当局の懸念に対応できます。

より広い視点

Confidential Balancesは、手数料の差し引き、発行、バーン、監査を含め、トークン数量を機密性を保ちながら処理するための柔軟なオンチェーンメカニズムを提供します。プロジェクトは目的に応じて機密性を選択的に設定できます。これらの機能を活用することで、Solana上のdAppsは、機密性とコンプライアンス要件のバランスを慎重に取った体験を提供できるようになります。

多くのプロジェクトにとって、次のステップは暗号鍵の管理を理解すること、または包括的な「Confidential MintBurn」ロジックの統合方法を検討することです。 

公式ガイドが示すように、部分的な機密性から小さく始めることも、ステーブルコインやプライベートコマースなど、より高度なユースケースに向けて完全な機密性を採用することもできます。

まとめ

当初「Confidential Transfers」として始まった機能は、Solanaエコシステム向けの、より幅広い機密トークン拡張機能群である Confidential Balances へと発展しました。これらの新しい拡張機能は、高度な暗号技術を使用して、コンプライアンスに配慮した機密性を提供します。 

今後登場するJavaScript ZKライブラリ、使いやすいウォレットサポート、既存のRustベースのソリューションにより、Solanaコミュニティは、ユーザーの需要と規制当局の期待の両方に応えながら、これらの機密トークン機能を導入し、その利点を活用できる態勢を整えています。

参考資料

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